ならなしとり

外来生物問題を主に扱います。ときどきその他のことも。このブログでは基本的に名無しさんは相手にしませんのであしからず。

歴史に学ばない人間は歴史を繰り返す

2010-09-27 21:59:50 | 議論
 最近、ホメオパシー関連の議論を見て思うことがあります。それは“歴史に学ばない人間は歴史を繰り返す”ということです。朝日新聞をはじめとする各新聞社がホメオパシーを取り上げたおかげでそんなにニセ科学になじみのない人たちにもホメオパシーというものが知られてきましたが、的外れなことを言い出す人も増えてきました。具体的には、ホメオパシーは科学じゃないから科学側から批判しなくてもいいとか使うも使わないも自己責任(愚行権)の範疇だろとかです。前者はともかく後者はそれなりにまともっぽく見えるんですが、これを言ってくる人は大概、自己責任を問うための前提が満たされているかに無頓着だったりします。その前提というのは、情報が判断力のある大人に対しきちんと説明されているかということです。自由主義の原則の一部ですね。で、それを考えると、判断力のある大人が有効成分1分子すらないものをそれを知らされた上でわざわざ使うかということにもなります。ここから考えると、自己責任の範疇に収めるには相当言及先の事例について詳しい必要があり、一般論のように言うのは厳しいと思われます。
前々からホメオパシーに関する批判をしている人たちはそんな論点はとっくに超えてきたわけで、ぽっと出の人がちょっと新聞読んだ程度で同等の立ち回りができるわけないです。
結局、過去に何があったかということを抑えておくということは地味なようで重要なんですね。どうせ同じ人間なんだから同じような間違いの積み重ねなんて幾らでもあるわけですよ。だからこそ、同じ轍を踏まないように過去に何があったのかを学ぶ必要があるんです。
確か、ローレンツが言ってたと思うけど、「遺伝子は成功からしか学ばないが、人間は失敗からも学ぶ」という言葉を見たとき、思わずなるほどとなりました。めんどくさがらずに過去から学びましょうよ。ここまで書いたことを要約すると「過去ログ読め」につきますが、何も知らない人が過去ログ読めと言われても、どこの何を読めばいいのかわからないと思いますので、梨のお勧めをいくつか紹介しておきます。

ホメオパシーに信頼を寄せてきた皆さんへ ほたるいかの書きつけ
非常に柔らかな語り口。いきなり修羅場に飛びこむ前にここで準備を。

やる夫でまなぶホメオパシーシリーズ
ホメオパシーの創始者ハーネマンから現代にいたるまでのホメオパシーの歴史を時系列に沿ってわかりやすく紹介しています。

松永肇一「ホメオパシーと知恵の輪」
医療とは何かホメオパシーサイドは何をしてこなかったかが短くまとまっています。


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